アダ・ネグリの旅行記
イタリア文藝叢書‐5.
『マンゾーニに会いに』
アダ・ネグリ
(1870-1945)
ミラノ近郊・ローディ生まれの国民的女流詩人・小説家。代表作は自伝小説『あけの明星』ほか、詩集に『運命』(1892年)『深淵より』(1910年)などがあります。「雪」はレスピーギによって作曲されて有名です。わが国でも上田敏が『海潮音』の中で「母」を訳出しています。
「街の春」「羽根と石」「さいしょの時」はいずれもエッセイ集『くる日もくる日も』から選った小品。「街の春」は春の気候そのものを街を歩く歩調に合わせて表現した陰影のある抒情的な散文で、あとの二編はそれぞれペルージャ、アッシジを旅した時の詩情あふれる印象記です。
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