エンマ・ペロディの怖~い家族小説
エンマ・ペロディ(1850-1918)という女性作家を見つけました。エンマ・ペロディはフィレンツェ近郊で、比較的裕福な家庭に生まれました。代表作は『おばあちゃんの物語』。表紙からすると児童向けの図書のようですが、じつはとても怖い物語集です
『おばあちゃんの物語』(1893)は、とある家族の物語とお祖母ちゃんの語る話45話から成るオムニバス形式の小説です。祖母の長男が従妹(?)の女性を見初めて付き合うようになり、婚約し、結婚して、やがて倦怠期を迎える大枠の話があって、その時々におばあちゃんのお話が語られるのですが、その話たるや残酷で、幻想的で、とても怖いのです
けれども作家エンマ・ペロディは決して怪奇幻想の作家ではありません。大人のエッセイや児童書も幾つか書いていて、本書のひとつ前に書かれた『世界の子どもたち』(1890)では22か国の世界の子どもたちの暮らしぶりを、生き生きとした筆致で描いています。その中にはなんと、日本の子どもたちのことを書いた章まであるのです
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