メッシーナ、憧れから恋へ
マリア・メッシーナ
(1887-1944)
シチリア島・パレルモ近郊アリメーナ生まれの女流作家。同郷の小説家ジョヴァンニ・ヴェルガの支援を得て小説家になる。主な作品に長編『日差しなき春』(1920 年)『叶わぬ愛』(1928 年)短編集『櫛の先』(1909 年)『父方の家』(1927 年)のほか、児童書『ホモ・サピエンスの息子たち』(1920 年)『マリアさまのお話』(1922 年)など。
「ジョヴァンニ・ヴェルガへの手紙」 は、メッシーナが二十二歳の時に郷里の巨匠ヴェルガに送った手紙を皮切りに、1909 年から1921 年までおよそ十三年間におよんだ書簡二十三通の全訳です。メッシーナのヴェルガへの思いは尊敬から密かな恋心に。駆け出しのアマチュア作家が著名な文豪の支援を受け、一人前の小説家に成長するまでの喜びと落胆と苦悩の叫び声が、文面からひしひしと伝わってきて胸を打ちます。
★下の写真はメッシーナがヴェルガに送った手紙の中に挟み込まれていたものです。
0コメント