果樹園の館
ポンペイや古代ローマの壁画でもっとも好きなものに、先日挙げた「春の神フローラ」のほか「果樹園の館」 Casa del Frutteto と呼ばれている家屋の内装画があります。
絵画史における風景画でもっとも古いものは、おそらく10世紀の中国の山水画でしょう。西洋では15世紀から17世紀にかけてジャンルとしての風景画が確立しましたが、じっさいには紀元前後に室内の壁画として自然や風景を描いたものが存在していました。
それにしても「果樹園の間」の樹々たち、具象性の奧に抽象性、装飾性を追求した、神話の世界を思わせる見事な描写力ですね。
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