トーガの肖像コイン

古代ギリシャ・ローマ世界では、トーガを頭から被るのは葬儀や儀典のときに限られます。

古代ギリシャでは少しありますが、古代ローマでトーガを被った肖像コインは珍しく、皇帝ではユリウス・カエサルのデナリウスコイン(紀元前1世紀)と、コンスタンティヌス1世の銅貨(紀元4世紀末)のみです。

カエサルは神祇官に就いた記念に、コンスタンティヌス1世は没後に、トーガの肖像コインが発行されました。コンスタンティヌス1世の場合は、没後にコンスタンティウス2世、コンスタンスなど子供たちが発行したのです。

なお、コンスタンティヌス1世のトーガコインの場合は、裏面の図柄にオリーブの枝を持って立っている人物と、4頭立ての馬車を操る人物との2種類があります。

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