「森の中のフルート」
都会の生活に疲れた女性は多くの金銭をなげうって田園に別荘を求める。けれどもその別荘は謳い文句とちがってかなり辺鄙な場所に建っていた。あるとき女性が庭のベンチで休んでいると、森の中からフルートの音色が聴こえてきた。その、ふしぎな音色に魅せられた女性は、フルートの奏者が誰なのか知りたくなるが、追っていくと音曲は止み、奏者を知ることができない
吹奏者は妖精だろうか? それとも天使? あるときフルートの奏者に関する秘密を知っているらしい少年と出会い、彼に金銭を与えて森に入っていく。しかし、女性がその暗い森の奥で目にしたものは。。。
本作品はグラツィア・デレッダの後期短編小説集『森の中のフルート』(1923年)の表題作品。なお、この短編集には筆者の最も愛する名作「犬」など、全37作品の短編が収録されています
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